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■■4月10日(日)■■ |
日々何かを身につけ、日々何かを知り、日々前へ進む。
ゲームを作っているときだけは、
ものすごくまれに何か凄くいい事を思いついて、自分でおっと驚くことがある。
思いついた瞬間に、つい声を出して笑う事もある。
自分の思考の中で、自分で大きく感じられるほどの驚きを生み出すこと、驚きを感じること。
自分で考えたのに、自分が意表を突かれて笑ったりすること。
必死に考えていると、そんな風に自分の心すら揺り動かされるような面白い事が思いつく。
他の何かをしていても、こんな感情になることはほとんどなく、
自分で考えて、思いついた事に対して自分で驚くという思いを感じたのは、
ゲームを作ってる時だけだ。
科学者や発明家が何か大きな発見をする時も、こんな気持ちなんだろうか。
これはゲームに限らないけれど、
自分の感情が揺り動かされるものでなければ、
きっと他人の感情を揺り動かすこともできないだろう、と自分は考えている。
どんな苦痛に耐えて作った物だとしても、どんな長い時間かけて作った物だとしても、
そこに自分が驚きや笑い、感動を感じられるものがなければ、
きっとプレイヤーの人とも、気持ちを共有できないだろう。
こう作ればきっと面白いだろう、と考えながら真顔で作るのは悪いとは思わない。
ただ、面白くしよう面白くしようと考えているうちに、顔がほころび、
知らない間に顔が筋肉痛になるくらいニヤリとして、没頭して作った物のほうが、
強く意志が伝わると思う。
シルフェイド見聞録が評価されたのは、半分以上は「偶然」という運だろうけれど、
あと半分は、自分がそれを作ってる間、何度も一人笑いしていた事に
きっと関係しているのだと考えている。
自分が誰かに伝えたいのは、一つだけだ。
「世の中には面白い事がいっぱい転がってる」
だから自分は、今まで感じた面白いことを、作品に込めて送りたい。
明日もまた、何か面白い事に出会えますように。
そして、明日の自分が、今日の自分より強くありますように。