過去の日記■ 2000年 01/02/03/04/05/06/07/08/09/10/11/12
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■■10月23日(土)■■ |
学校へ行く途中でイノシシが倒れていた、たぶん死んでいたのだと思う。
いつも通ってる道路脇の茂みに、横になっていた。すぐ脇を通るまで気付かなかった。
おかげで本当に驚いた。あと、少しだけ哀れだと思った。
それよりも、死んでいるとはいえ生のイノシシを至近距離で見られた感激の方が大きかった。
最近、昼夜問わず動物と遭遇する機会が多い。
台風が多発しているせいで、食べる物がないのかもしれない。
熊が人家に現れる事件は、よくニュースで耳にする。
今年の日本の森はきっと、かつてないほどの不景気だ。
それこそ、人間の世界へ出稼ぎに来なければならないほどに。
■■10月10日(日)■かえりみること■■ |
秋になると、その冷たい空気は身も心もひきしめてくれる。
目が冴え、頭が冴え、神経が研ぎ澄まされ、気力に満たされる。
夏とは逆に意識は内へ向かい、自身のあり方を厳しい目で問うようになる。
これからどう生きていくべきか、自分はどうあるべきか、今のままでいいのか、
どうすれば自分にとって一番力を出せる生き方ができるのか。
そういったことをよく考えるようになる。
最近、自分の考えを疑うことが少なくなってきたことに気付いた。
今考えていることは甘ったれた考えじゃないのか、と考えることや、
もっと心が強くあるにはどうすればいいのかを考えたりしなくなってきた。
目先の現実の問題があるせいかもしれない。
そろそろ、自分は学校で学ぶことを終え、社会に出ていかねばならない。
どこかの従業員となって誰かのもとで働くのか、それとも自分で何か商売を始めるか、
始めるなら始めるで、これからどういう計画で行くのか、
そういうことを考えるので頭がいっぱいになっているのもある。
ただ、現実のことばかり考えて自分の心をかえりみなくなっているせいか、
心が少しずつ「ゆるく」なり、「甘く」「薄く」なってきている気がする。
手間がかかるからいいやと思ったりして、悪い意味で手を抜くことを許し、
考えに鋭さがなくなり、自分そのものや自分の作品を客観的に見られなくなり、
挑戦する心が消え、好奇心が減り、優しさが減り、
物事に対する無関心さが増えている気がする。
心を強く保つのは、メトロノームの針をロックせずに
ずっと中央に保ち続けるくらい難しい。
一端ふれはじめると、大きなことでもない限り、また自分でそれを
止めようとしない限りふれ続け、針が中央で止まることは決してない。
そして、ふれはじる原因は、本人も気付かないほどにささいなことだったり、
逆に大きなことだったり、また、単なる「時間経過」だったりするのだ。
『高い意識』、『強い心』は、時に神がかり的な何かを生み出せることを、自分は知っている。
『たとえ技術がつたなくとも、知識が少なくとも、強い心には人の心を動かす力がある』
自分はそう信じていたし、今もそれは変わらない。
もし忘れかけていたなら何度でも思い出せばいい、それだけだ。
もっと自分を戒め、もっと己を克せよ。
もっと鋭い目で自分を見つめ、そして油断をするな。
そして明日の自分が、今日の自分より強くありますように。